大里村(大城):稲福寺

稲福寺は、大城グスクの北東五百メートル程のところ、さとうきび畑の奥の小さな林の中にある。大里村商工会のウェブ・サイトで紹介されている、この寺の由来が面白い。


さとうきび畑の前の林の中には、石積みで囲われた巨大な井戸があった。井戸の前にはポンプが置かれていて、農業用水として利用されているようだった。

井戸の横には上稲福集落へと続く砂利道があり、その道の集落側終端の林の中には戦没者の慰霊碑があった。また、慰霊碑の向かいの林の中には小さな祠もあった。

上稲福集落の北端には山グスク(または稲福上グスク)と呼ばれている御嶽があるらしいので、次回はそこを探訪してみることに。


参考:沖縄県大里村教育委員会『大里村文化財調査報告書第7集 大里村の民俗文化財』2005年12月 、p. 38~, p. 83~

  • 名称は「稲福寺」。「熱田寺」とも呼ばれている。(p38 (10)、p83 図版307、p100 地図)
  • 井戸の名称は「ミーガー」。(p38 (21)、p84 図版 317、p100 地図)
  • 祠の名称は不明。(p39 (75)、p83 図版 311、p100 地図)
  • 慰霊碑からミーガーへと続く小道にも拝所があり「テラグヮー」と呼ばれている。石灰岩の祠、香炉が一基。(p38 (9)、p83 図版 306、p100 地図)