南城市(大里字大里)

南城市の大里城址公園へ。大里城跡と、城跡に隣接する島添大里按司の墓、カニマン御嶽を観て回る。

大里城跡

大里城跡の主郭の奥には、祠を持つ大きな拝所(個人が建てたもの)がある。

祠の右隣の拝所は「ウミチムン」。

主郭の右後方にも郭らしき広場があり、そこには、建物の柱の下に置かれる礎石らしき大きな平たい石がいくつか転がっていた。

広場から御庭に続くコンクリートの道の右手にある拝所は「ウタムトゥノーイ」。「ウノーイ」とも呼ばれる。ウティンチヂへの遥拝所と言われている。

城内のカーのひとつは「スクナシカー」。石積みは戦後のもの。


展望台横の拝所は「ウティンチヂ」。『琉球国由来記』の「城内島添アザナノ御イベ」。

「奥間ハンジャナシー前之墓」の右横にあるのは「ウフウタキ」。

城内のもうひとつのカーは「スクガー」。「スクヤマヌカー」、「スクヤマ」とも。

島添大里按司の墓

島添大里按司の墓は、主郭の左後方にある崖の中腹にあり、垂直な絶壁に作られた急な傾斜の道を、側壁に備え付けられたロープや鉄鎖を手繰りながら下りる。なかなか怖かった。

カニマン御嶽

カニマン御嶽へは西原集落の路地からも行くことができるが、今回は城跡から森の中を通って行ってみた。御嶽の前面にある広場の草が刈られていて、そこに拝所をひとつと、崖葬跡と思しき石積みを見つけた。


参考:『大里村文化財調査報告書第7集 大里村の民俗文化財』2005年12月 沖縄県大里村教育委員会